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令和5年度事業方針(令和5年3月27日現在) | 滋賀県立文化産業交流会館

滋賀県北部の芸術文化活動の拠点としての役割を担ってきた文化産業交流会館は、令和5年度に開館35周年を迎える。湖北地域の豊かな自然や歴史、文化のもとで引き続き多様な分野との連携に努め、芸術文化の魅力を伝えていく。

古典芸能の取り組みを始めて10周年の節目の令和3年度に、総務大臣から地域資源である伝統文化の普及・振興に貢献したとして「地域創造大賞」を受賞、また、関西で唯一、邦楽の専門課程を有する大阪音楽大学と連携・協力協定を締結した。このことを誇りに、またさらに連携を図りながら、特設舞台芝居小屋「長栄座」における「夏のフェスティバル」など、古典芸能関連事業の内容の充実を図り、次世代に継承するとともに全国に発信していく。

また、びわ湖ホール声楽アンサンブルが出演するコンサート等を実施し、邦楽と洋楽の双方の舞台芸術を年間通じて、幅広い世代の方に堪能していただける事業展開を図る。
イベントホール(収容人数約2,000人)では、多目的に利用可能な機能を活かし、「長栄座」公演、ベビーカーのままで入場できる「0歳児からのコンサート」、マーチングバンドの祭典「フィールドアート」など、独自性を発揮した公演を行うとともに、次代を担う青少年の創造力を育む「ユースシアター事業」は、令和5年度から新たな試みとして「邦楽ミュージカル」を制作上演する。

小劇場(収容約200人)では、4年目となる滋賀ゆかりの新進アーティストなどの育成を目的としたコンサートを実施する。また、人材育成のための邦楽実演家の養成事業や次世代を対象とした箏曲・日本舞踊のワークショップ参加者等による成果発表会を行う。
さらに、開館35周年記念事業として、滋賀ゆかりの打楽器奏者等によるアンサンブルをびわ湖ホールと2会場で、また、佐渡裕指揮による吹奏楽の演奏会や藤原道山の尺八コンサートを開催するとともに、令和3年度からの3ヶ年計画で開催している長栄座「むすひ」の完成記念として親子で楽しめる能の体験と舞台公演を行う。

そのほか、関係機関と連携しながら産業分野をはじめとする多様な方々と芸術文化を通した情報交換会や伝統産業展を実施する。また、公益財団法人平和堂財団から「鳩の音楽会」などの次世代事業を引き続き受託し制作を担う。

会館経営においては、国、公益法人、民間等の補助金、協賛金や文化基金の獲得とともに、新幹線米原駅から徒歩7分に立地する利便性の高い多目的施設であることをさらに周知し、自主事業の集客を図るとともに、イベントホールでの産業フェアや展示会等、様々な貸館利用を促進する。併せて、新型コロナウイルスの感染症法上の位置づけが「5類」に移行後も状況に応じた予防対策により安心安全に施設利用できる環境づくりに努め、施設の稼働率と収入の向上を図る。

令和5年度事業の概要

(1)自主事業

滋賀県文化振興基本方針を具現化するため、以下の7つの目標に向かってびわ湖ホールと連携のもと、2館の役割を明確にしながら各種事業に取り組む。

ア.古典芸能を次世代に

「長栄座」公演は、引き続き文化庁「劇場・音楽堂等機能強化推進事業」からの助成金を活用し、多彩なジャンルとコラボしながら、質が高く親しみやすい古典芸能の自主制作公演を行う。併せて「長栄座」公演の理解を深めていただくためのプレ企画を実施する。

また、令和3年度から引き続き、芝居小屋「長栄座」をイベントホール内に設営し「夏のフェスティバル」として、幕開けの2日間は自主制作公演「むすひ」、次に長栄座「むすひ」完成記念として片山九郎右衛門による能の体験教室と舞台公演、最終日には、びわ湖ホール声楽アンサンブルによる「美しい日本の歌」米原公演でフィナーレとし、和の文化の魅力を県内外に発信する。

さらに、滋賀県出身の人間国宝である初代 山本邦山に師事し、尺八の新たな魅力を拓く藤原道山のコンサートを開催する。

イ.子ども・青少年の健全な育成のために

子どもたちに古典芸能に興味を持ってもらうための「古典芸能キッズワークショップ(箏・日本舞踊)」を行うとともに、キッズワークショップの箏部門を修了した子どもたちを対象に、演奏技術の向上を図る「箏曲ジュニア・アンサンブル」を実施する。

また、子どもや青少年が、互いを認め合いコミュニケーション能力を身につけながら舞台創作活動に参加する「ユースシアター事業」を行い、健全な育成と文化芸術への関心を高める。さらに、邦楽の若手演奏家を小・中学校へ派遣する「和のじかん」を実施し、古典芸能を身近に感じてもらう機会とする。

ウ.新進アーティストの飛躍のために

「邦楽専門実演家養成事業」は、今後も「長栄座」公演を支える実演家の養成事業としての機能を継続しながら、より高い水準の邦楽演奏家を輩出していくために内容の充実を図る。

「びわ湖ミュージックハーベスト」(受託)、「びわ湖ミュージックフォレスト」は、世界に向けて挑戦する滋賀ゆかりの新進アーティストの育成・支援を目的に実施する。「鳩の音楽会」(受託)とともに、公益財団法人平和堂財団および株式会社しがぎん経済文化センターとの協働により内容の充実を図る。

エ.文化芸術による共生社会実現のために

滋賀県障害者文化芸術活動推進計画のもと、イベントホールの特性を活かしながら障がいの有無にかかわらず、誰もが楽しんでいただけるオーケストラとパフォーマンスによる「0歳児からのコンサート」を制作実施する。

オ.2館の統合の優位性を発揮

びわ湖ホール声楽アンサンブルが出演する「びわ湖の春 音楽祭2023」米原公演、「美しい日本の歌」米原公演、オペラ「泣いた赤おに」などを開催し、県北部での顧客創出を図る。

カ.施設の特性を活かした多様な舞台芸術を恒常的に

舞台芸術公演の実施にあたっては、古典芸能、クラシック音楽に加えてポピュラー音楽コンサート等、他の分野も充実させることで多様なニーズに応えられるラインアップとする。

イベントホールでは、可動式椅子の特性や移動式音響反射板を活かし、客席の半面を舞台のアクティングエリアとして使用するマーチングバンドの祭典「フィールドアート」や佐渡裕指揮によるシエナ・ウインド・オーケストラ演奏会、バリアフリー型の公演など多彩なジャンルの催物をバランスよく計画し、公演を楽しむヴァリエーションを拡充する。

令和4年度に照明設備を全面改修した小劇場では、室内楽を中心としたコンサートやパフォーマンス公演を行う。また、令和4年度から財団の直営となった文化講座については新たに受講生の発表会を行うとともに、会館事業と連携し内容の充実を図っていく。

キ.産業分野との連携

公益財団法人滋賀県産業支援プラザと起業家向けのビジネスセミナーや、文化・経済フォーラム滋賀と産業分野をはじめ多様な方と芸術文化を通した地域振興について考える「ビジネス・カフェ in 文化産業交流会館」を開催する。また、芝居小屋「長栄座」での「夏のフェスティバル」に併せて、県モノづくり振興課や近隣の観光協会等の協力を得て、「近江のあたらしい伝統産業展」を実施する。

(2)広報

ア.広報営業活動

情報誌「湖響」(年4回)への記事掲載や県北部に購読者の多い中日新聞への寄稿(月2回)、自治体広報紙、ホームページおよびSNSによる情報発信、福井県、岐阜県エリアを含む新聞・放送局への資料提供や、事業協力名義等を得てテレビ・ラジオ、雑誌・情報誌等による広報を行う。

また、びわ湖ホール友の会会員特典の招待公演として、当会館公演も組み入れるなど、びわ湖ホール、地域創造部を一体的にとらえ、それぞれの営業機会を相互に利用する効果的な営業活動を行う。

さらに、近隣の商業施設や自治会等に毎月、事業案内を行うとともに、引き続きダイレクトメールの送付やメールマガジンを配信する。

イ.チケット販売

インターネットによるチケット販売をはじめ、団体販売やこれまでに蓄積した顧客リスト等を活用しながら、効果的な販売活動を行い、入場料収入の増加や顧客の拡大に努める。

また、びわ湖ホールチケットセンターでの販売、専用のチラシラックの設置、ダイレクトメールの一括発送、公演時のチラシ挟み込み等を2館で協力しながら、チケットの販売促進に努める。

ウ.アートフレンド(Eメール会員)

インターネットによるチケット販売や公演アンケート等でメールでの情報提供を許可いただいた方へ、定期的にチケット販売や公演についてのトピックスを配信する。

エ.施設利用促進

イベントホールの移動式音響反射板の設置、イベントホール、小劇場の配信システムの整備および照明設備の全面改修などのPRを行い、新規顧客の開拓やリピーターの確保等、施設の利用促進を図る。

(3)施設の提供

多様な方々が利用する公共施設としてユニバーサルデザインの視点に立ち、利用者の安全確保を最優先として、人に優しく環境に配慮した効率的な管理運営を行う。また、ロビー周りの雰囲気づくりにも努め、開館して36年目を迎え施設が老朽化する中、計画的な改修が行われるよう県に要望していく。

新型コロナウイルスの感染症法上の位置づけが「5類」に移行後も、状況に応じた予防対策を講じ、安心安全な施設環境を提供する。

(4)管理運営

効率的な施設運営に努めるとともに、法令に基づいた適正で安全な管理と質の高いサービスの提供を行う。また、利用団体や貸館利用者へのアンケートによる満足度調査、ご意見箱の設置、さらに対話により、利用者の意見・要望を把握し、業務改善に努める。

ア.会館管理運営

舞台技術、施設管理面で経験豊かな人材を配置し、文化施設としての機能はもとより産業展示等にも対応したフレキシブルな管理と技術提供を行う。利用者には、技術的側面から催事の進行を支援し、要望に応じた細やかな舞台技術を提供する。

災害発生時または発生の恐れがある場合には、防災体制をとり、関係機関への情報提供と協力依頼を行い、利用者の安全確保に努める。なお、消防訓練は、年2回実施し、消防設備の取り扱いや通報、避難誘導が的確に実施できるよう職員教育を行う。

イ.人材育成

職員の意識改革と資質の向上を図ることを目的に、びわ湖ホールと連携しながら職場研修、自己啓発研修、職場外研修の3つの視点から職員研修を継続的かつ発展的に実施する。さらに舞台技術研修や、公益法人に関する実務研修、会計研修等に参加し、専門的知識の習得に努める。

令和5年度自主事業

令和5年度自主事業一覧(3月27日現在) 滋賀県立文化産業交流会館(PDF 200KB)

令和5年度自主事業カレンダー(3月27日現在) 滋賀県立文化産業交流会館(PDF 51KB)

令和5年度事業方針(令和5年3月27日現在)

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