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令和6年度事業方針(令和6年3月29日現在) | 滋賀県立文化産業交流会館

滋賀県北部の芸術文化活動の拠点として文化産業交流会館は、湖北地域の豊かな自然や歴史、文化のもとで、引き続き多様な分野との連携に努め、施設の機能を活かした魅力ある舞台芸術を幅広い世代の方に提供する。

湖北地域に息づく伝統文化や産業などの地域資源を活かして、古典芸能を次世代に継承する取り組みを系統立てて行い、県内外に発信していく。特に今年からは、滋賀県が取り組む「北の近江振興プロジェクト」の一環として、地域の特性を活かした「北にきゃんせ音楽会」を開催し、「北の近江」の魅力を邦楽の音色とともに発信する。また、湖北地域の民話を題材にした「邦楽ミュージカル」に取り組み、子どもや青少年の創造力を育むとともに、地域への愛着や誇りを醸成する。

2021年度に連携・協力協定を交わした大阪音楽大学とは、教授や卒業生を講師や出演者に招き、次世代を育成する邦楽事業の内容の充実を図る。また、2023年度に連携・協力協定を交わした「シエナ・ウインド・オーケストラ」とは、吹奏楽の初心者向けクリニックと演奏会を行い、文化の裾野を広げ、県北部の音楽文化の普及・振興に努める。

イベントホールでは、多目的な機能を活かして、芝居小屋「長栄座」での「夏のフェスティバル」、ベビーカーや車椅子のままで入場できる「0歳児からのコンサート」、マーチングバンドの祭典「フィールドアート」など、独自性を発揮した公演を行う。

小劇場では、滋賀県ゆかりの第一線で活躍するアーティストのリサイタルや新進アーティストを育成するコンサート、子どもから大人まで楽しめるパフォーマンス公演、そして、「びわ湖の春 音楽祭」を盛り上げる米原公演として、びわ湖ホール声楽アンサンブルの演奏を楽しんでいただく。

さらに、関係機関と連携しながら産業分野をはじめ多様な方と芸術文化を通した情報交換会や伝統産業展を行う。また、公益財団法人平和堂財団から若手演奏家を育成する事業を引き続き受託し制作する。

会館経営においては、国、公益法人、民間等の補助金、協賛金や文化基金の獲得とともに、新幹線米原駅から徒歩7分に立地する利便性の高い多目的施設であることをさらに周知し、自主事業の集客を図るとともに、イベントホールでの様々な貸館利用を促進し、施設の稼働率と収入の向上に努める。

また、施設運営においても、どなたでも気軽に足を運んでいただける雰囲気づくりや環境の整備に努め、常に社会や地域に開かれた芸術文化活動の拠点を目指す。

令和6年度事業の概要

(1)自主事業

滋賀県文化振興基本方針を具現化するため、次の7つの目標に向かってびわ湖ホールと連携のもと各種事業に取り組む。

ア.古典芸能を次世代に

「長栄座」事業は、新たな舞台芸術アドバイザーを迎え、質が高く親しみやすい古典芸能の自主制作公演を行う。併せて古典芸能の理解や興味を深めていただくための講座を実施する。

「夏のフェスティバル」として、芝居小屋「長栄座」をイベントホール内に設営し4日間開催する。幕開けの2日間は自主制作公演「湖北百景 風雅の竹生島」、3日目は今後の活躍が期待される若手演奏家が出演する「津軽三味線による民謡の世界」、最終日には、びわ湖ホール声楽アンサンブルによる「美しい日本の歌」米原公演で、和の文化の魅力を県内外に発信する。

イ.子ども・青少年の健全な育成のために

子どもたちに古典芸能に興味を持ってもらうための「古典芸能キッズワークショップ(箏・日本舞踊)」を実施する。修了後は、「箏曲ジュニア・アンサンブル」「中高生のための日本舞踊教室」(びわこ文化センター)を設けて、ステップアップを図る。

子どもや青少年が、お互いを認め合いコミュニケーション能力を身につけながら舞台創作活動に参加する「邦楽ミュージカル」を行い、健全な育成と文化芸術への関心を高めてもらう。また、邦楽の若手演奏家を小・中学校へ派遣する「和のじかん」を実施し、古典芸能を身近に感じてもらう機会とする。

さらに、連携・協力協定を締結した日本を代表する吹奏楽団「シエナ・ウインド・オーケストラ」メンバーによる楽器の取り扱いなど初歩から学ぶクリニックと演奏会を開催し、青少年に音楽活動への関心を高めてもらう。

ウ.新進アーティストの飛躍のために

「邦楽専門実演家養成事業」は、邦楽の実演家としての資質を高め、各地域で演奏活動を行い伝統芸能の魅力を伝えられるよう、内容の充実を図り、より高い水準の邦楽演奏家の輩出を目指す。

「びわ湖ミュージックフォレスト」は、世界に向けて挑戦する滋賀県ゆかりの新進アーティストの育成・支援を目的に実施する。また、さらなる飛躍を期待して、「びわ湖ミュージックフォレスト」に出演した新進アーティストに、プロのコーラスグループと共演する機会を設ける。

さらに、公益財団法人平和堂財団から受託する次世代音楽事業「鳩の音楽会」、「びわ湖ミュージックハーベスト」、「財団設立35周年ガラ・コンサート」等は、株式会社しがぎん経済文化センターとの協働により内容の充実を図るとともに、その成果を今後の当館事業に活かしていく。

エ.文化芸術による共生社会実現のために

滋賀県障害者文化芸術活動推進計画のもと、イベントホールの特性を活かしながら障がいの有無にかかわらず、鑑賞マナーを緩和し、誰もが楽しんでいただける特別編成のオーケストラによる「0歳児からのコンサート」を制作、実施する。また、車椅子席の増設や試験的にヒアリングループ席を設けるなど、誰もが鑑賞しやすい環境整備に努める。

オ.2館の連携による相乗効果

びわ湖ホール声楽アンサンブルが出演する「びわ湖の春 音楽祭2024 ぶんさんスプリングコンサート」「美しい日本の歌」を開催し、県北部での顧客創出を図り、びわ湖ホールへの関心も高めていただく。また、当館事業をびわ湖ホールで開催するなどの連携も図る。

カ.施設の特性を活かした多様な舞台芸術を恒常的に

舞台芸術公演の実施にあたっては、古典芸能、クラシック音楽に加えてポピュラー音楽コンサート等、他の分野も充実させることで多様なニーズに応えられるラインアップとする。

イベントホールでは、可動式椅子の特性や移動式音響反射板を活かし、客席の半面を舞台のアクティングエリアとして使用するマーチングバンドの祭典「フィールドアート」、子どもや青少年が出演する「邦楽ミュージカル」、吹奏楽のクリニックとアンサンブルコンサートなどを開催する。そのほか、芝居小屋「長栄座」事業や大規模なポピュラー音楽コンサートを開催し、多彩なジャンルの催物をバランスよく計画し、公演を楽しむバリエーションを拡充する。

小劇場では、滋賀県ゆかりの第一線で活躍するアーティストや新進アーティストの室内楽のコンサート、親子で楽しめるパフォーマンス公演を行う。また、文化教室では、子どもから高齢者までを対象に各種講座を開講する。

キ.産業分野との連携

公益財団法人滋賀県産業支援プラザと起業家向けのビジネスセミナーや文化・経済フォーラム滋賀と産業分野をはじめ多様な方と芸術文化を通した地域振興について考える「ビジネス・カフェ in 文化産業交流会館」を開催する。また、公益財団法人滋賀県産業支援プラザと連携し、滋賀・三重・岐阜「モノづくり商談会」を行う。さらに、芝居小屋「長栄座」での「夏のフェスティバル」に併せて、伝統工芸職人の方や県モノづくり振興課、近隣の観光協会等の協力を得て、「近江のあたらしい伝統産業展」を実施する。

(2)広報

ア.広報営業活動

情報誌「湖響」(年4回)への記事掲載や中日新聞、京都新聞への寄稿、自治体広報紙、ホームページおよびSNSによる情報発信、福井県、岐阜県エリアを含む新聞・放送局への資料提供や、事業協力名義等を得てテレビ・ラジオ、雑誌・情報誌等による広報を行う。

また、びわ湖ホール友の会会員特典の招待公演として、当館公演も組み入れるなど、びわ湖ホール、地域創造部を一体的にとらえ、それぞれの営業機会を相互に活用しながら効果的な営業活動を行う。

さらに、近隣の商業施設や自治会等に毎月、事業案内を行うとともに、引き続きダイレクトメールの送付やメールマガジンを配信する。

イ.チケット販売

インターネットによるチケット販売をはじめ、団体販売やこれまでに蓄積した顧客リスト等を活用しながら、効果的な販売活動を行い、入場料収入の増加や顧客の拡大に努める。

また、びわ湖ホールチケットセンターでの販売、専用のチラシラックの設置、ダイレクトメールの一括発送、公演時のチラシ挟み込み等を2館で協力しながら、チケットの販売促進に努める。

ウ.アートフレンド(Eメール会員)

インターネットによるチケット販売や公演アンケート等でメールでの情報提供を許可いただいた方へ、定期的にチケット販売や公演についてのトピックスを配信する。

エ.施設利用促進

イベントホールの音響設備、小劇場の照明・音響設備、会議室、練習室等の改修・改装、備品を整備したことなどをPRするとともに、親しみやすい会館パンフレットを作成し、新規顧客の開拓やリピーターの確保等、施設の利用促進を図る。

(3)施設の提供

多様な方々が利用する公共施設としてバリアフリー・ユニバーサルデザインの視点に立ち、利用者の安全確保を最優先として、人に優しく環境に配慮した効率的な管理運営を行う。また、気軽に足を運んでいただけるようロビー周りの雰囲気づくりにも努める。

なお、開館して37年目を迎え施設が老朽化する中、計画的な改修が行われるよう県に引き続き要望していく。

(4)管理運営

効率的な施設運営に努めるとともに、法令に基づいた適正で安全な管理と良質なサービスの提供を行う。また、利用団体や貸館利用者へのアンケートによる満足度調査、ご意見箱の設置、さらに対話により、利用者の意見・要望を把握し、業務改善に努める。

ア.会館管理運営

受付や窓口業務等接遇においては、公平で丁寧な対応に努めるとともに、障がいのある方を含め、どなたに対しても合理的配慮を提供できるように努める。

また、舞台技術、施設管理面で経験豊かな人材を配置し、文化施設としての機能はもとより産業展示等にも対応したフレキシブルな管理と技術提供を行う。利用者には、技術的側面から催事の進行を支援し、要望に応じた細やかな舞台技術を提供する。

災害発生時または発生の恐れがある場合には、防災体制をとり、関係機関への情報提供と協力依頼を行い、利用者の安全確保に努める。なお、消防訓練は、年2回実施し、消防設備の取り扱いや通報、避難誘導が的確に実施できるよう職員教育を行う。

イ.人材育成

職員の意識改革と資質の向上を図ることを目的に、びわ湖ホールと連携しながら職場研修、自己啓発研修、職場外研修の3つの視点から職員研修を継続的かつ発展的に実施する。さらに舞台技術研修や、公益法人に関する実務研修、会計研修等に参加し、専門的知識の習得に努める。

令和6年度自主事業

令和6年度自主事業一覧(3月29日現在) 滋賀県立文化産業交流会館(PDF 192KB)

令和6年度自主事業カレンダー(3月29日現在) 滋賀県立文化産業交流会館(PDF 53KB)

令和6年度事業方針(令和6年3月29日現在)

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